モノづくりの街で70年。

佐藤印刷はモノづくりの街、台東区で70年間シール・ラベル・ステッカー・下札を専門に印刷を続けています。

時代と共に磨き抜かれた技で最上品質の製品をお届けします。

美しく精度の高い印刷を求めて70年、
変わる時代の中で、色を極め続ける職人たち。

新着情報

2019.08.28
佐藤印刷ホームページをリニューアルいたしました。

佐藤印刷の歴史

初代の時代

佐藤印刷はモノづくりが盛んな下町で約70年間、シール印刷の仕事を続けてきました。昔からこの辺りはモノづくりが盛んで。印刷や革細工などの町工場がたくさんありました。今でこそ工場の数は減りましたが、あちこちに当時の面影が残っています。

創業した頃は小さな工場でした。住まいと工場が一緒になった建物で、家族と住み込みの職人数人だけで印刷をしていました。まさに、マンパワーの時代で一人ひとりの職人の腕が仕事の要。マニュアルがあれば誰でもすぐできる仕事ではないので、職人の技術がすべてでした。社長も社員もみな若く、創業期らしい活気にあふれていました。当時は、衣料品のタグや百貨店関係、食品関係のラベルなど印刷の需要がうなぎ上りでした。みなでいろんなアイデアを出し合って、事業を軌道に乗せていきました。

この時代から作り続けているのが、図書館の所蔵本の背表紙に貼るシール。みなさんも、一度はご覧になったことがあるのでは?専用の印刷機を大事に手入れしながら、ずっと同じデザインで作っています。会社の歴史を語るのに欠かせない、大切な商品の一つです。

品質にとことんこだわる姿勢は、初代の頃から現在へと引き継がれています。

2代目の時代

成長期を経て安定期へ。いわゆるバブルへ向かっていく時代です。景気が良い時代だったので、物の消費が増えるのと平行して、ラベルやタグ印刷の需要も順調に上がっていきました。しかし、そのあとIT時代に入ると印刷の業態がガラリと一変。印刷のすべてがデータのやりとりで行われるようになり、デジタル印刷がまたたく間に普及したのです。多くの会社が時代の波についていけず廃業する中、コンピューターをいち早く取り入れていた我が社は、うまく生き残ることができました。とても幸運だったと思います。この頃から、ただ注文通りに作って納めればいい時代は終わりました。海外を含め、競争相手も増えて、提案力や印刷に独自の付加価値をつける必要が出てきました。

ちょうどこの頃に、成分表示シール案件を受注し始めます。品質をこれまで以上にシビアに意識することとなり、これが結果的に現場の品質に対する意識をもう一段アップさせることにつながったと思います。失敗したらもう次の発注はありません。「納品物には、1枚のミスも許されない」と、職人の気持ちが大きく変わった転換期になりました。

3代目の時代(現在)

1990年代頃になると、印刷業界に革命が起きました。コンピューター印刷というのが入ってきたんです。デザイナーがこぞって、Macを使い出しました。本格的になったのは、20年くらい前。「デスクトップ パブリッシング」といって、組版から文字入力からすべてパソコンでできるようになりました。AdobeのQuarkXPressとIllustrator、Photoshopがあれば、活版や写植はいらない。そんな時代が来たわけです。

製版をやっていたDTPも、 プリプレスがフィルムレスになり、ダイレクトプリントの出現で出力センターも減少。さらに、インターネットの時代になるとデータのデリバリーすらいらなくなり、メールですべて行えるように。Mac・Windowsの垣根もPDFというフォーマットを使うことでなくなったりと、印刷業界は急激に変わっていきました。

シール業界は特殊なので、デジタル化の影響で一気に仕事がなくなるわけではありません。とはいえ、中国や韓国は強力なライバルですし、職人も減ってきています。また、一人で個性を生かした仕事をする人が増えてきているので、一つの物の大量生産ではなく、細かいニーズに対応した小ロット生産が今後の主流になると思われます。

そうなると、私たちのような小さな会社の出番です。小回りがきくので、細かなニーズ、小ロットの注文にも柔軟に対応することができます。

印刷業界のデジタル化は、今後も続いていくでしょう。それは時代のニーズであり、ある意味必要な変化だと思います。一方で、経験を積んだベテラン職人にしかできない印刷があるのも事実です。職人の技術は、いくらITでもすぐに真似できるものではありません。もしかしたら、ITが求めるものを私たちがアナログで実現することだってできるのでは?と思います。デジタルとアナログ、2つのバランスをうまく取りつつ、自分たちにしかできない仕事を追求していきたいと思っています。

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